JustoFitホーム JustoFitバージョン1.2.1使用説明書


概要

JustoFitは、InDesignの組版の調整を自動的に行うための汎用プラグインである。

JustoFitをInDesignにインストールすると、組版の自動調整のルールを表示・編集するための画面がいくつか用意される。これらの画面を用いて、ルールを文書の任意の箇所に、いくつでも設定して適用させることができる。

組版調整のルールを「メタ書式」と呼ぶ。メタ書式はコンピュータ内部ではXML形式で記述されており、保存や伝達が容易で、汎用性と拡張性も高い。また厳密性も高い。従来人の手で伝達し、人の手で作業してきた組版調整のルールが、ひとたびJustoFitでコンピュータ化されることにより、以後それはあらゆるコンピュータへ支障なく伝達され、誤りなく解釈され、漏れなく適用される、永久不滅融通無碍の自動組版規則となるのである。

メタ書式による組版調整

メタ書式とは、組版の調整の方式を記述したルールである。

たとえば、段落が枠に収まらないとき、それを収めるにはさまざまな解決策がありえる。長体をかけたり、枠を広げたりすることなどが考えられる。どのやり方が最適かは、段落によって決まっていたり、あるいはいくつかの方式を臨機応変に試してみたりして決めるのが普通である。こうしたルールを定義したのがメタ書式である。

「段落がテキストフレームに収まっていないときは、収まるまで長体をかけること」

これはある段落に対する単純なメタ書式の一例である。

書式とメタ書式

InDesignの段落にはもともと、段落を組むうえでのルールとして、文字サイズや行送りなどの書式が設定されている。しかし段落にはときに、こうした書式をもう一段階高いレベルで決めるルールが隠れていることがある。

「あふれていたら長体をかけて収める」

というのがその例である。これは、段落の長体比率という具体的な書式を、より抽象的なレベルで制御する、いわば段落の「書式の書式」であるといえる。その意味でこれを「メタ書式」と呼ぶ。

※接頭辞「メタ」には、情報のふるまいを規定する情報、という意味合いがある。

メタ書式のデジタル化

従来、メタ書式のルールは、人間が記憶し、人間が適用してきた。ルールの伝達も、言葉や赤字など、人間にしかわからない方式で行われてきた。そのため、この部分の作業はほとんどが手作業となり、いくつかの自動化の試みにはつねに、ルールをコンピュータに伝える方式の貧弱さという壁がつきまとった。

これをXMLという標準規格を用いて汎用的に可能とするのが、JustoFitプラグインが採用したMFML形式である。MFML形式は、メタ書式をあらゆるコンピュータが解釈できるXML方式で記述する。MFML形式で書かれたメタ書式を、JustoFitでは作成・設定・編集・適用することができる。

すなわちJustoFitは、メタ書式を自動適用することにより、ひいては組版の調整を自動化するための汎用プラグインである。



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