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JustoFitバージョン1.3.11使用説明書
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概要
JustoFitは、InDesignの組版調整や相互参照を行う汎用プラグインです。
組版調整とは
たとえば次のような操作が組版調整です。
- テキストがフレーム(またはセル)からあふれたので、
- 長体をかけて収める。
- 級数を下げて収める。
- 行送りを狭めて収める。
- フレームを拡げて収める。
JustoFitはこれを自動的に行います。
組版調整のルール指定
組版調整を行う際にはルールが必要です。これを「メタ書式」と呼びます。
たとえば次のようなメタ書式がありえます。
- テキストがフレームからあふれたら、現サイズの60%を限度として級数を下げなさい。
→限度まで級数を下げても収まらないなら、フレームを拡げなさい。
- テキストがセル内で複数行になったら、1行になるまで長体をかけなさい。
InDesignテンプレートや流し込み文書内にメタ書式を仕込んでおくと、JustoFitはそれに従って組版調整を実行します。
コンピュータに支援された組版調整
JustoFitの組版調整は、好きなときに何度でもかけることができます。たとえば
- 原稿をInDesignに流し込んだ時
- DTPの合間に適宜
- 中身が翻訳された後(たとえば日本語→英語など、言語によって文の長さは変わるので)
JustoFitの導入により、従来は手作業でやっていた組版調整を、かなりの程度までコンピュータに支援されながら行えるようになります。
相互参照とは
文中に現れる次のような箇所が相互参照です。
詳しくは123ページの「チャンネル選択コマンド」を参照。
参照先のノンブルや見出しが変わったら、ここの記述もそれに合わせて変えなければなりません。
JustoFitでは、わかりやすい画面操作で参照先を一度設定したら、以後は自動的にこの相互参照の記述内容を更新させることができます。
汎用であるということ
JustoFitは「専用プラグイン」でなく「汎用プラグイン」です。
汎用と呼ぶ理由は以下のとおりです。
- ルールの記述方式が明示的に定義されている。
→これにより、
- ルールをコンピュータが理解できる。
→従来人が組版仕様書や赤字などを見ながら手でやってきた組版調整を自動化できます。
- ルールを文書間・コンピュータ間で複製できる。
→最終文書の見ばえに統一感が得られます。
- 人にプログラムを作ってもらうのでなく、利用者が自分で直接ルールを書ける。
→開発フェーズでの伝言ゲームによるルール設定ミスがなくなります。
- ルールは確実に執行される。
→人手による場合よりも、組版仕様の徹底を図ることができます。
- 組版調整のルール(メタ書式)や相互参照の書式が、プログラム内でなく、InDesignテンプレートや流し込み文書内に仕込める。
→これにより、
- 仕事ごと、文書ごとにプログラムを開発する必要がありません。
→迅速に作業に入ることができます。
- JustoFit一本で、さまざまな仕事や文書に役立てていただくことができます。
→数量の利点により、オーダーメイドのプログラムよりずっと安価になっています。
- プログラムでなく、テンプレートや文書自身が自分のとるべきふるまいを知っている
→作業指示の錯綜を防ぎ、オペレーターの作業ミスを減らすことができます。
- プラグインの仕様を学べば(この説明書)、仕事や文書ごとに自分でメタ書式を作って利用できる
→いちいちプログラム制作元とやりとりする必要がなくなります。
- 特定の業務に特化した機能を内蔵していない。
→これにより、
- どなたにもお使いいただけるよう、広く公開して頒布されています。
→疑問点の解決や要望のフィードバックなどの面で相乗効果(ネットワーク効果)も期待できます。
- メタ書式や相互参照の記録形式として、普及した世界標準であるCSSとXHTMLを採用(一般XMLにも対応)。
ただしオペレータはこうした形式を意識する必要はなく、XHTML(XML)要素は必要に応じて自動的に生成されます。
→これにより、
- InDesignの標準XML機能で読み込みが行える
→CMSやブログなどのWebページや、各種XMLデータを流し込むことができます。
※当社プラグイン「TaggMatch」と併用するとさらに便利です。
- InDesignの標準XML機能で書き出しが行える
→Webページや各種XMLデータをInDesignから作成することも可能です。
- 情報をInDesignの標準XML機能の枠内で持つ。(文書内に独自データを埋め込んだりはしない)
→このプラグインをインストールしていないInDesignへ持って行っても、
- 何ら問題なく文書を開くことができます。
- その際に情報が壊れてしまうこともありません
→またプラグインのある環境へ戻ってきても、元通りアクティブにメタ書式や相互参照が利用できます。
- 中身に精通しようとする場合でも
→その製品でしか使えない独自形式を新たに学習するコストが不要です。
- Webサイト作成の初歩を知っている人であれば
→だれでも、抵抗なく入り込めます。
なぜInDesignプラグインか
JustoFitがInDesignのプラグインである理由は以下のとおりです。
- InDesignは現在、DTPソフトとしてもっとも普及しているから。
- InDesignは現在、組版ソフトとしてもっとも品質が高いから。
→この業界は「うるさい」人が多いので、文字組みや禁則のおかしい組版ソフトでは、どうしてもお客様に受け入れてもらえません。
- DTPソフトなので、プラグインによる自動調整だけでなく、人の手による変更もできるから。
→世の中で、自動組版だけで満足してもらえる文書はごく一部です。非定型な組み方をしたい箇所も多々あるものです。どうしても人が大胆に直さないといけない箇所や、逆に美意識のために微調整したい箇所が出てきます。自動組版したいがために組版品質を我慢したのでは本末転倒です。
- 手作業で慣れ親しまれているDTPソフトなので、まったく別のソフトに乗り換えるよりも、InDesign上のまま自動機構を導入するほうがしきいが低いから。
→きっちりルールづけされたプラグインによるアシストは、DTPの効率化とスキルレス組版への道を開きます。
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